松本友子

 

『古書修復の愉しみ』

アニー・トレメル・ウイルコックス著 市川恵里訳
白水社 2004年
綴じつけ製本
子牛革、綿プリント布、手摺和紙
197×137×23mm
2005年
工芸製本を習い始め、初めて仕上げた綴付け製本。
改めて見ると拙いところも多いが、それも含めて自分にとっては大切な一冊。

 

『絵画術の書』

チェンニーノ・チェンニーニ著 石原靖夫・望月一史訳 辻茂編訳
岩波書店 1991年
くるみ製本

山羊革、西陣織、マーブル紙
216×154×28mm
2025年制作
600年を超えた現代でも技法書として充分な情報を持つ本書への憧れを込めて装幀を試みた。初めてイタリアを訪れ、ローマ、アッシジ、シエナ、フィレンツェなどで出会ったフレスコ画、テンペラ画の美しさに圧倒された40数年前の感動を、それらを生み出した工房の技術と精神を支えた指南書の隅々から思い起こすことができればと。