佐藤真紀

 

半衿刺繍型紙帖

 

松崎吟 型紙製作 佐藤真紀 文
2017

紙蝶番を使用した屏風仕様の折本仕立て 布装
コットンペーパー、和紙、正絹アンティーク着物地 柿渋紙切り文字
348×248×48 mm
2017 年制作

明治から大正にかけて女性の着物は華やかさを増し、刺繍の半衿をつけることが流行したそうです。
本書の型紙は刺繍をする前段階で布を糊染する際に用いたそうで、松崎吟さんという方が製作したものです。型紙には反故紙が使われ、本来ならば人目に触れることのない、無用になれば捨てられてもおかしくないものを大切に残してきたのは、その家の女性たちでした。 歴史上は名もなき一人の女性の手仕事を、型紙帖として仕立てました。